震災時のペット対処

避難所のペットOKに=自治体向けガイドライン作成―環境省

という新聞記事を見かけた。
 ペットか……。
 自分も金魚やら猫やらを飼った経験があり、よく可愛がったが、飼っていた時には震災なんてなかったり、家計が安定的であったりという状況においてでした。
 ただ、自分は他の人が飼っている動物にはあまり関心がないのです。しかも、ときには、例えば新聞配達のアルバイトをまだ夜の明けぬ中行っている最中に配達先の飼犬に吠えられたり、何故か放し飼いにされていて追いかけられたりという経験から、特に犬に関してはあまり良い感じはしません。かつて、特にこちらが何もしていないときに自分に懐いてきた犬というのもいますが、原則として犬は見知らぬ人間に対しては警戒心を威嚇行動で見せる生き物と思うのです。
 翻って、震災において仮設住宅などでペットを飼いならすことができるかというと、猫ならともかく、犬なら相当手を焼きそうです。もちろん、動物も人間と同じく、余震などの不安に慄くのですが、買っているものが犬だと派手にわめき散らすため、近隣避難民に対してご迷惑をおかけしてしまう気がします。猫は単に怖がって蹲っているだけだったと後から聞いたことがあるのですが。気が滅入る話ですが、自分が震災に遭い、ペットの犬を自分とともに避難させている住民がいたら、その人に対して苛立ちを感じそうです。
 関東大震災(1923年)の当時、動物園の猛獣は街に放たれたら危険だということで拳銃で射殺したと聞いたことがあります。さすがにトラ、ライオン、クマなどが例えば上野動物園周辺に突如現れたら困るため、今でも非常時にはこういう動物をどう処分するのかという想定はあると思います。が、他人に危害を加えかねないと思う点で共通している動物をペットとして自分が飼っていたら、おそらくそのときの自分はその動物を殺処分するしかないかな、と考えます。
 家畜・ペットといった畜生を非常時においてどう扱うか、という問題に対しては飼い主の手やら判断による殺処分という解決がある。このことをゆめゆめ忘れえぬように当事者はしていかなければならないと思うのです。