セブンイレブンを辞めた理由

 その昔、私はセブンイレブンというところでアルバイトとして働いていたことがあります。ふと、辞めた理由を思い出しました。このことを以下に書いておきます。
1.仕事が多い割には時給が少ない
2.店員同士で話す余裕がほとんどない
3.コンビニエンスストアの店員の社会的地位の低さ
4.ある程度以上の仕事までしかできない

1について
 私が働いた店ではレジが4台設置されていました。その分か、セブンイレブンの平均の1日当たり売上高約60万円の倍以上を所属店舗は稼いでいました。そのため、たくさんの物量を仕入れ、品出しすることになります。これは何を意味するか。例えば、そのひとつとして、スタッフ数が同じである場合、一人当たりに割り振られる仕事の量が単純に多くなることを意味します。そしてスタッフ数が平均売上高店舗の2倍を使うことは結果的になかったため、そういう店舗の仕事量に比べて2人分ぐらいの量をこなすことになりました。これが、「仕事が多い」という話です。
 また、時給においても2倍になるということもまたありません。せいぜい、そういう店舗に比べて数十円高い程度でした。
 なお、以上はコンビニの、しかもセブンイレブン同士を比較しただけでの話です。私は飲食店の経験の方がはるかに長く、あくまでも自分の印象として経験した大変さと時給額とを照らし合わせると、コンビニの方が、求められる仕事量に比べての時給額にはるかに割安感を感じました。最初から、最後まで。
 しかも、いわゆるサービス残業まで求められました。そしてそういうことをしていた人は他にもいました。

2について
 1により、各スタッフは仕事に追われます。同一時間帯に複数人働いていても、休憩を1人ずつ取るような運営だったということもあります。そのため、スタッフ同士で話をするということは、仕事上の最低限のものを除き、少なくなります。したがって、過去の仕事に関する話から日々の雑談まで、そういう話し合いをするようなことはあまりありませんでした。このことは、ストレスに感じる人とそうでない人がいると思いますが、私はストレスに感じる方でした。

3について
 これは自分で思った以上に悪かった。
 勤務を始めて間もないころ、当時教えてくれていた人がその指導中、接客の話などでどことなく悲惨な印象で伝えてくる感じがしました。他にも別のスタッフから、接客でトラブルになった話を聞くと、聞かされた私は私としては、そもそもそういうことでトラブルになること自体が逆に不思議にさえ思いました。
 そういう指導も終わって勤務し始めて以降、こういう話が自分でも追体験できるような経験をすることになりました。
 例えば、「レジに行列ができている→行列に並ばない人がいる→並ぶよう促すと怒る」。ちなみに、その旨の注意書き等も店内には設置されている。
 他にも例えば、「いざ会計となると財布を忘れてしまっていた→財布を取りに戻ってくると言って一時留守にする→戻ってきたら、レジ行列を無視する上に他のお客さんとのレジ決済中に、自分の会計を済ませろと割り込んで言ってくる→断り、新たに行列に並ぶよう言うとそのまま帰ってしまう」。
 こういうように、コンビニには横柄な客がいるものです。
 飲食店でも自己本位なふざけた客はいます。とはいえ、コンビニの方が何だか随分と些細な、そして、本来ならば店員にではなくお客さん自身の責めに帰すべき事由でクレームを言ってくる輩との遭遇率が多いように感じられました。

4について
 具体的にどういう仕事かを書きませんが、個人的には、面白みの感じられなさそうな仕事ばかりでした。こういう仕事をこなしつつも、実は志望動機だったそれ以外の上級の自分の裁量が問われる仕事が待っているものだと期待していましたが、先輩諸氏を見るに、どうもそう思えませんでした。

 以上がセブンイレブンを辞めた理由です。今は時代が変わって上記1〜4について同じことが言えなくなっているのかもしれませんが。