政治上の偽善?

 橋下徹さんが以前、米軍の日本人強姦、諸外国の対外戦争時における強姦、日本は悪いとしつつも日本のみを非難のネタにする第二次世界大戦戦勝国の欺瞞性を非難する話をした後、しばらくしてある学者がそれに対して「政治においては偽善が必要である」と書いていた。
 何度か読み返すと、たとえ米軍などが実は不当であるとしても、日本は第二次世界大戦時のお詫びをし続けよ、たとえそれが本心ではなかったとしてもということを言いたいらしい。
 私はいささかこの意見には疑問がある。
 なぜならば、今なおやはり米軍兵士による強姦が続いてしまうことを認めてしまうことになるからである。本心でなかったとしても、としているのだから始末がさらに悪く感じられる。今は戦勝国相手を攻撃する時機ではないというのであれば、その反面犠牲となってしまう女性がいても、何かしらさらに大なる利益の前には仕方ない。筆者はそう書いてはいないが、その主張からはそういう結論が得られると私は思わざるを得なかった。